公的手続き

戸籍謄本、本籍地が遠くて取りに行けない場合どうするか?

2021年7月15日

親が亡くなって相続の手続きをする際、どうしても必要になるものの一つに戸籍謄本があります。親が住んでいる場所が親の本籍地であり、自分が今住んでいる場所と異なる場合、しかもそれがかなり遠かったりすると戸籍謄本を取りに行くのはなかなか難しいということがあります。

そんなときはどうすれば良いのでしょうか?

戸籍謄本は郵便で取り寄せることができます

ご安心ください。戸籍謄本は郵便で取り寄せることができます。たとえば、親が秋田市に住んでいるとします。であれば、秋田市の市役所に戸籍謄本を請求します。

どの市町村でも戸籍謄本等を郵送で請求する方法が、各市町村のウェブサイトに掲載されています。参考までに秋田市の場合はここに必要な情報が載っています。

https://www.city.akita.lg.jp/kurashi/todokede-shomei/1016192/1004062.html

1.請求書をダウンロードして記入する

上記のURLから戸籍の請求書をダウンロードすることができますので、見本を参考に記入します。請求書はこんなかんじです(市町村によって様式が異なりますが、だいたいどの市町村でも似たような様式です)。

戸籍謄本請求書

2.定額小為替を用意し、請求書に同封して郵送する。

定額小為替を郵便局で購入します。定額小為替には何も書く必要はありません(切手、収入印紙は使えません。ご注意ください)。定額小為替1枚につき100円の手数料が郵便局でかかります。

いくら分の定額小為替を用意したらよいのでしょうか? 市町村によっては事前に電話することによって1通になるのか、あるいは複数あるのか等を教えてくれるところもありますが、教えてくれない市町村もあります。必要な分の交付手数料を定額小為替で購入し同封します。返信用の封筒にはあらかじめ切手を貼り、宛先(返送先)を記入して同封します。差出記録が残る特定記録郵便がおすすめです。

特定記録郵便の料金は、普通郵便料金+特定記録郵便手数料160円です。

戸籍等証明書の交付手数料は下記の通りです。

各種証明書交付手数料
証明書の種類 手数料(1通)
戸籍に関する証明書 戸籍全部事項証明(戸籍謄本) 450円
戸籍個人事項証明(戸籍抄本) 450円
除籍全部事項証明(除籍謄本) 750円
除籍個人事項証明(除籍抄本) 750円
改製原戸籍謄本 750円
改製原戸籍抄本 750円
戸籍記載事項証明書 350円
除籍記載事項証明書 450円
戸籍の附票 300円

3.その他、必要なこと

その他、必要な点としては、市町村ではちゃんと請求の権限を持った人からの請求なのかを確認する必要がありますので、本人確認書類を同封する必要があります。秋田市のウェブサイトには次のような記載があります。

運転免許証、マイナンバーカード、住民基本台帳カード(顔写真付き)、国民健康保険被保険者証、介護保険被保険者証など、氏名と住所が印字されたもの。送付先は請求者の住民登録をしているところに限りますので、現在の住所を確認できる書類のコピーを添付してください。本人確認書類がないかたは、住民票の添付が必要な場合もありますのでお問い合わせください。

同様の注意書きが各自治体のウェブサイトにも記載がありますので、事前に確認するようお勧めします。郵送先についても各市町村のウェブサイトに記載があります。

まとめ

遠方の市町村に戸籍謄本等の請求をすることは決して難しいことではありませんが、非常に手間がかかります。そのように手間をかけて返送されてきた戸籍謄本、じつは見方が非常に難しい(場合もある)んですね。

最近の戸籍は横書きになっていますし、「筆頭者」が誰なのか?も非常にわかりやすくなっていますが、昔に遡るに連れて「筆頭者」ではなく「戸主」という名称なんかも出てきて、読み取るのが困難になっていきます。

そんな場合には、戸籍の取り寄せを行っている行政書士に依頼するのが良いと思います。最近では、戸籍を取り寄せるだけではなく、相続関係説明図作成もセットになったサービスを提供している行政書士事務所も多くあります。

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