2026年1月2日、正月の風物詩である第102回箱根駅伝の往路が開催されました。終わってみれば青山学院大学が3年連続の往路優勝を飾りましたが、その内容は大会史に残る壮絶な「大逆転劇」でした。
1区でのまさかの出遅れ、中盤での中央・早稲田の主導権争い、そして5区での衝撃的な区間新記録。今年の往路で何が起きたのか、そして明日の復路はどう動くのか、徹底的に解説します。
1区16位からの悪夢。青学大を襲った序盤の誤算
号砲とともに大手町をスタートした1区、青山学院大学にとって予想外の展開が待ち受けていました。スローペースから一転、六郷橋付近での急激なペースアップに対応しきれず、1区の走者がトップから大きく離された16位でタスキをつなぐという波乱の幕開けとなりました。
「今年の青学は厳しいかもしれない」——。沿道やSNSではそんな声も漏れましたが、ここからが「常勝軍団」の真骨頂でした。2区、3区と着実に順位を上げ、シード圏内から上位へとじわじわと詰め寄る走りは、まさに層の厚さを物語っていました。
中盤戦の主役は中央大学と早稲田大学
青学が追い上げる一方で、レースを牽引したのは中央大学と早稲田大学でした。3区では中央大の本間選手が鮮やかな走りで首位を奪取。続く4区では、早稲田大の鈴木琉胤選手が魂の快走を見せ、伝統校同士がトップを争う展開にファンは胸を熱くしました。
小田原中継所でのタイム差は、首位の中央大に対し、青学大は3分24秒差の4位。誰もが「山でこの差を詰めるのは不可能に近い」と考えたはずです。
“新・山の神”黒田朝日が歴史を塗り替えた。異次元の5区
しかし、5区(20.8km)でタスキを受けた黒田朝日選手(4年)が、その常識を根底から覆しました。序盤の平地から驚異的なラップを刻むと、本格的な登り坂に入ってもそのスピードは衰えるどころか、むしろ加速していきました。
■第102回大会 5区(山登り)公式記録
青山学院大学・黒田朝日:1時間07分16秒(区間新記録)
※今までの記録を2分近く更新する、まさに歴史的快挙です。
黒田選手は、前を行く駒澤大、國學院大、中央大を次々と抜き去り、ついに函嶺洞門を過ぎたあたりで、逃げる早稲田大を射程圏内に捉えました。そして芦ノ湖のゴールまで残り数キロという地点でついに首位を奪還。これまでの「山の神」たちの記録を大きく塗り替える異次元の走りに、解説陣も驚きを隠せませんでした。
【徹底展望】明日の復路、逆転のシナリオはあるか?
往路の結果を受け、明日の復路はかつてないほどの激戦が予想されます。注目すべきポイントを3つに絞って分析します。
1. わずか18秒差。6区「山下り」の攻防
2位の早稲田大学との差は、わずか18秒です。朝8時のスタート直後、6区の山下りで早稲田がどこまでプレッシャーをかけられるかが最大の焦点です。もし芦ノ湖からの下りで早稲田が追いつき、並走する展開になれば、青学大も精神的なプレッシャーを受けることになるでしょう。
2. 中央大学・國學院大学の逆襲
3位の中央大学(1分36秒差)、4位の國學院大学(2分15秒差)も、まだ総合優勝のチャンスを捨ててはいません。特に復路に主力を残している國學院大は、7区、8区での「攻めの駅伝」を得意としています。青学の背中が見える位置でタスキを繋げれば、終盤の大手町でドラマが起きる可能性は十分にあります。
3. 「復路の青学」の牙城を崩せるか
青学大の強みは、何と言っても選手層の分厚さです。9区、10区といった長距離区間に、他校ならエース級の選手を配置できるのが原監督の采配の凄み。先行逃げ切りの展開に持ち込まれた場合、後続の大学がその差を詰めるのは至難の業です。
まとめ:歴史の目撃者になる準備はいいか
1区16位からの往路優勝という、まさにドラマのような展開を見せた今日のレース。しかし、戦いはまだ半分終わったに過ぎません。青学大がこのまま完全優勝を果たすのか、それとも伝統校・早稲田や中央が意地を見せるのか。あるいは「復路の鬼」と化した他校が追い上げるのか。
明日、1月3日の復路も、一秒たりとも目が離せません。大手町で歓喜の輪を作るのはどの大学か。明日もテレビの前で、あるいは沿道で、選手たちに熱い声援を送りましょう!
皆さんの復路順位は?