交通事故

自動車事故で付き物なのが、「過失割合(かしつわりあい)」です。事故の責任割合を80:20(80対20)とか、8:2(ハチニー)と言ったりします。

ほとんどの場合、合わせて10、または100になるのが過失割合なのですが、実務の世界ではまれに90:0とか9:0、あるいは80:0や8:0といった割合で示談されることもあります。これはいったいどういうことなのでしょうか?



過失割合が9:0、90:0(あるいは8:0、80:0)とは?

このことを説明する前に、過失割合が100:0になるのがどういうケースなのかを説明します。それは次のケースに限られると言っても過言ではありません。

・停車中などに後ろから追突された。
・青信号で交差点に進入したところ、赤信号を無視して交差点に進入してきた相手車と接触。
・直進中、対向の相手車がセンターラインをオーバーして自車側の車線に入ってきて自車と接触。

・・・ということなのですが、上記のケースには該当しないにもかかわらず、事故の相手が「自分は絶対に10%も悪くない」と言い張って責任を認めようとしないというケースがまれにあるものです。つまり、上記以外の事故形態なのに100:0だと主張するということです。

そうなると、どうなるのか?

こうなるといつまで経っても事故は解決しません。そこで、どちらかが「90:0ではどうか?」などと提案するわけです。

もともと「ゼロ主張」していた側は、自分がゼロであればそれでもいいと、「妥協案」を飲みます。こうして「9:0」という、合計しても10にならない示談が成立するわけです。

9:0(あるいは8:0)のデメリットは?

10:0(あるいは100:0)の場合と違って、代車が出ないというのが大きなデメリットですね。あと、賠償額も全額ではなく9割、8割しか回収できないので、その賠償額で自車の修理ができるかどうか、といったところでしょうか。

ただ、これに関しても、工場の代車を出してもらえればいいわけですし、中古の部品などを使えば、9割、8割の賠償額でも足ります。

この「妥協案」、誰にでも提案できる案ではありません。事故の担当者との関係がよいものじゃないと、そんなことは到底言えないでしょう。代理店さんとお客さんとのよい関係があり、話し合いがうまくいくなら、お客さんも納得して飲んでくれるということもあるのでしょうね。

保険会社同士で話し合って過失割合を決める示談交渉の場合、結局は事故当時者と双方の保険会社が納得できる割合や支払い額になればいいわけですからね、その過失割合というのもアリなのではないでしょうか。