ここ最近、自動車保険が大きく変わりつつあります。すでに大手損保会社では導入されており、それに追随して中小損保や通販型損保も導入してきています。これはかなり大きな変化と言ってよいでしょう。

 自動車保険には等級制度というのがあることはご存じのことと思います。通常、まったくの新規契約では6等級(A〜E、G)で加入します。もし1年間無事故で保険を使うことがなかった場合には、数字が増えて7F等級になります。さらに1年間無事故なら次年度以降8、9、10と年を追うごとに等級が高くなっていきます。一般的には20等級が最高等級です。(保険会社によっては22等級もあり)

 もし事故を起こした場合には? その場合は、3等級ダウンします(実際にはすえおき事故というものがあるので保険を使ってもダウンしない場合もあります)。例をあげてみましょう。14等級の人が一度の事故で対人保険と対物保険を使いました。この場合、翌年度は3等級ダウンするので次年度は11等級となります。この11等級、ダウンして11等級になる人も、10等級で無事故だったために次年度11等級になる人も同じ割引率です。

 ところが、昨年(2012年)あたりから大手損保が導入している等級制度の場合は、14等級の人が事故で保険を使ったなら、次年度は「事故有(じこあり)係数」を適用した11等級になるということです。そしてこの「事故有係数」には3年間縛られます。そうすることによって、事故を起こして保険を使った人と無事故だった人の保険料差を設けようということのようです。

 この新しい等級制度の導入にあたって、さらに大きな変化があります。それは、これまで「等級据置(とうきゅうすえおき)事故」と呼ばれていたものが据置事故ではなく「1等級ダウン事故」になります。そしてここでもやはりさきほどの「事故有係数」が適用されるのです。しかし、縛りの期間は1等級ダウン事故の場合、3年間ではなく1年間となります。

 これまでは盗難やいたずらといった等級据置事故の場合、「等級もかわりませんから保険を使いましょう」となっていたものが、この事故有係数の出現によってそうは言えなくなってしまいました。ちなみにこの新しい等級制度は昨年春くらいから導入されはじめ、現在はまだ周知期間となっており、実際の運用は今年(2013年秋)くらいから順次適用となりそうです。