運転者家族限定

自動車保険の運転者を限定する特約である「運転者家族限定」、これがわかりにくいという声を聞くことがあります。そこで、今回は「運転者家族限定特約」についてまとめてみました。

運転者家族限定特約の運転者の範囲は?

それは次の通りです(下記の「記名被保険者」とは、「お車を主に運転する人」として登録した人です)。

(1)記名被保険者
(2)記名被保険者の配偶者(内縁を含みます。以下同じ)
(3)記名被保険者またはその配偶者の同居の親族(※1)
(4)記名被保険者またはその配偶者の別居(※2)の未婚(※3)の子
(※1)「同居の親族」とは、一つの建物に同居している親族をいいます。親族とは、配偶者、6親等以内の血族、3親等以内の姻族です。
(※2)「別居」とは同居ではないことをいい、実態により判断します。
(※3)「未婚」とは、婚姻歴のない場合をいいます。





少し解説をしますと、

(3)の「同居の親族」は、2世帯住宅で建物は同じでも玄関が別々で、建物の中で行き来ができない場合は同居とはみなされません。

また、(4)の「別居」は、住民票がどこにあるかは関係ありません。実態により判断されます。

わりと勘違いされやすいのが、(3)の「記名被保険者またはその配偶者の同居の親族(※1)」というところ。

例をあげてみます。契約内容は次のとおりです。

・契約者 Aさん
・記名被保険者 Aさんの奥さん
・年齢条件 35歳以上補償
・運転者限定 家族限定

Aさんは単身赴任で福岡で仕事をしています。Aさんの奥さんは子ども(18歳)と一緒に横浜に住んでいます。このたび、18歳の子どもが免許を取りました。この場合、下の選択肢のなかで正しいのはどれでしょうか?

【選択肢】
1.年齢条件を全年齢にすればAさんの子どもが運転しても補償される。
2.Aさんの子どもは、Aさんとは別居なので、すでに家族限定になっているため、年齢条件に関係なく補償される。
3.Aさんの子どもはAさんと別居なので、家族限定の運転者の範囲に入っているためには「未婚」かどうかを確認しなければならない。

正解は?

正解は1です。

なぜなら、Aさんとは別居ですが、Aさんの奥さんとは同居です。つまり、年齢条件の影響を受けます。したがって、2は誤りです。

また、同じ理由で3も誤り。Aさんの奥さんと同居ですから未婚か既婚かは関係ありません。

よって、正解は1ということになります。年齢条件を全年齢に変更するだけで、18歳のお子様も運転することができるようになります。

ちょっとひっかけ問題のようでしたが、運転者の範囲に入っているかどうかを判断するために見なければいけないのは、契約者が誰なのかということではなく、記名被保険者が誰なのか?という点です。

ただ、今回の場合、Aさんが記名被保険者になっている場合でも、Aさんのお子さんはAさんの奥さんと同居ですから、正解はやはり「1」です。

いかがでしたでしょうか? この運転者の範囲、ポイントは「記名被保険者が誰なのか?」という点と、「その記名被保険者から見て、補償させたいのは誰なのか?」と考えれば答えが見えてくると思います。